犬は何故舐める?舐める場所でわかる気持ち&注意点と辞めさせ方【2023年最新版】
犬は体のお手入れをするのに自身の体を舐めます。では、飼い主を舐めたり家具などを舐めるのは何故でしょうか。舐めるという行為には、気持ちや体調の変化が隠されています。
今回は「犬が舐める行為」をテーマに。30年以上犬と暮してきたブリーダーが専門知識と経験をもとに「舐める理由」「舐めることで注意しなければいけないこと」「やめさせる方法」などを詳しく解説していきます。この記事を読むことで、愛犬の気持ちを理解することができて絆がより深まります。
・犬自身の体を舐める
・犬同士で舐めあう
・床・壁・家具を舐める
・人の口周りを舐める
・人の手や腕を舐める
・人の足を舐める
・人の頭・鼻・耳を舐める
・舐めることで注意すべきこと
・舐めるのを辞めさせる方法
・さいごに
【耳の動きでわかる犬の気持ち】
【尻尾の動きでわかる犬の気持ち】
【全身を使って表現する犬の気持ち】
【鳴き声でみる犬の気持ち】
【顔の表情でみる犬の気持ち】
犬自身の体を舐める
・ケア
犬は毛づくろいや体のケアのために自身の体を舐めます。食事の後に口の周りを舐めるのもその一つです。
・体の不調
同じ場所を舐め続ける様子が見られたら、体の不調が疑われます。特に多いのが皮膚病です。ストレスが原因で同じ場所を舐めることもあります。
犬同士で舐め合う
・情報収集
他の犬に会ったとき、相手のお尻のにおいを嗅ぎながら舐めることがあります。これは肛門腺から発せられるニオイをもとに相手の情報を得ようとしています。
・コミュニケーション
犬同士がお互いの顔を舐め合うのは、お互いに敵意がないことを確かめ合っています。顔見知りの犬や同居している犬であれば、愛情表現やコミュニケーションになります。
・母性から
母犬が仔犬を舐める行動には仔犬を綺麗にしたり、排泄を促がす目的があります。
仔犬は母犬に舐められると心が安定すると言われています。
床、壁、家具を舐める
・好奇心
犬が床、壁、家具を舐めるのは、そこに気になるにおいが付いている可能性があります。
食べ残しが落ちているときにも同じ行動をします。
・不安やストレス
犬が色々な所をしつこく舐めている様子が見られるときは、不安やストレスを感じていたり、退屈をしている表れでもあります。
人の口周りを舐める
・信頼や甘え
口周りを舐めるのは、その人への信頼の証です。愛情を表現していたり、甘えているときにも同じ行動がみられます。
また、ご飯の要求でも口周りを舐めてきます。
犬の先祖の狼は、お腹が減ると母犬の口を舐めます。その名残りなのかもしれません。
人の手や腕を舐める
・要求
手を舐めるのは何かを要求しています。
遊びたいとき、ご飯がほしいときなど、気を引こうとしている行動です。
しかし、シャンプーをしている時や爪切りなど苦手なことをされているときに舐めてくる場合には、「やめてほしい」と伝えています。
人の足を舐める
・情報収集・好意
人の足は、その人のにおいが強くでる場所です。
飼い主のにおいが好きで舐めているときもあれば、飼い主がいつもと違うにおいだった場合に心配やリサーチのために舐めることもあります。
人の頭、髪、鼻、耳を舐める
人の頭、鼻、耳を舐めるのは味がするからです。
汗や皮脂による塩分が多く含まれるためです。
また、仔犬では髪を舐めたり噛んで遊ぶこともあります。
舐めることで注意すべきこと
犬が人を舐めるのは愛情表現やコミュニケーションの一環でしたね。ですが、舐めることで人も犬も健康を脅かす可能性があります。
人を舐めることで注意すること
【犬への注意】
犬にとって良くない成分が体についていないか注意する必要があります。
例えば
化粧品
保湿クリーム
日焼け止め
塗り薬など
他には犬が中毒を起こす可能性のある食べ物です。触ったあとは手を洗う必要があります。
例えば
・ネギ類(長ネギ、玉ねぎ、ニラ、にんにく)
・ブドウ、干しブドウの皮
・チョコレート
・アボカド など
【人への注意】
犬は普段から自分の尿や汚れを舐めて体を綺麗にします。散歩のときでは他の犬の尿を嗅いだ際に尿が鼻に付き、その鼻を舐めます。思わぬ感染症にかからないためにも、舐められた箇所は綺麗に洗う必要があります。
舐めるのをやめさせる方法
物や家具
片付けられる物なら片付けます。家具などを舐める時は優しく注意します。やめたら褒めるを根気よく繰り返します。他には各ペットメーカーが出している「しつけ用スプレー」を使う方法があります。これには犬が苦手なにおいが付いているもの、犬が嫌いな味がついているもの、様々なものがあります。ペット用なので犬に害がある成分は入っていないので試してみるのも良いです。
顔
愛情表現で舐めてくる犬を叱るのは心が痛くなりますよね。犬を傷つけない方法をご紹介します。舐めてきたときに犬の顔を撫でてあげます。撫でられることに集中して舐めることをやめる場合があります。他には、犬の口元に手を持っていき撫でてあげます。このとき犬は顔を舐めるのをやめて手を舐めることが多いです。
舐めること自体をやめさせるには
目を合わさず無視をしてその場を離れます。このとき、叱るのは良くありません。舐めることで構ってもらえたことが犬にとって報酬になることがあるからです。強く叱るのも良くありません。舐めることは犬にとっての愛情表現なのです。
さいごに
犬にとって舐めるという行動は情報の収集、コミュニケーションや愛情表現で「習性」です。決して悪いことをしている訳ではないですが、人と暮らすためには教えてあげる必要があります。愛情表現を拒否するのは心が痛みますが、犬と人が健康に暮らすためには大切なことなので根気よく教えてあげましょう。
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